社長コラム

令和7年10月1日

◆ 今月は『新聞配達に関するエッセイコンテスト』の結果発表があり、最優秀賞が新聞に掲載されると思うが、今迄の中で、令和2年10月17日付の佐賀新聞に掲載された最優秀賞の作品が私には一番心に残って、読み返す度に胸がいっぱいになる。

◇ それは当時31歳、静岡市在住女性Oさんの寄稿文であるが
「祖父は山の中を毎日険しい坂を上り下りして新聞配達をしていたが、小さい時遊びに行くとしわくちゃの千円札をいつも『少なくてすまん』と言って貰っていたが、大学生の時に亡くなり・・・・・亡くなった枕元には、配達先のお客さんのことを詳しくメモしていた手帳があり・・・・・これを見た瞬間、祖父が地域の人達をどれだけ愛していたか!・・・・・そして毎年くれたしわくちゃの千円札は祖父が必死に働いた証であった。・・・・・そう気付いた時祖父はこの世にいない。私は大声で何時間も泣き続けた。・・・・・」とあった。

◆ 本当に素直で純粋な心の優しい、情愛さいっぱいの孫娘にあたる素晴らしいOさんの寄稿文である。

◇ 雨が降る日も風が吹く日も、冬の寒い雪が降る日も、夏の暑さの中でも、どんな気象条件であろうとも与えられた地域を、夜中に起床して1軒1軒各家庭に届け早朝には終える新聞配達される人の辛苦あるそのご苦労は想像を超えるものと察するし、そのご家族の方から寄せられた寄稿文には本当に心を打たれるものである。

◆ 私はこの記事を新聞切り抜きにして保存しているが、我々人それぞれに生活していく中で、日々刻々と様々な事象に出会い、その瞬間悲喜交々感受していくが、相手を思う気持ち、そして優しさ、手を差し伸べていく思いやり、勇気・・・・そういった人生の善行を前面に出して、残りの人生を歩んでいこうと決心している。

 

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